江戸下町の会

2023/09/14

今回は「秀山祭二世中村吉右衛門三回忌追善公演」。

9月14日(木)歌舞伎座にてゲストも含め20名の皆様にご参加いただきました。

演目は「菅原伝授手習鑑~車引き~」「連獅子」「一本刀土俵入」の三本です。

 

最初の「菅原伝授…」は、「仮名手本忠臣蔵」「義経千本桜」と並び評される江戸時代から続く三大名作の一つ。因縁を持つ三つ子兄弟の松王丸、梅王丸、桜丸をそれぞれ中村又五郎さん、歌昇さん、種之助さんが演じています。又五郎さんは吉右衛門さんの跡を継ぎ播磨屋を背負っている大黒柱、歌昇さん、種之助さんは又五郎さんのお子さんです。

 

続く「連獅子」は獅子の親子の舞踊。これを尾上菊之助さん、丑之助さん親子が舞います。特に丑之助さんは人間国宝の吉右衛門さんと尾上菊五郎さんを祖父に持つだけあって素晴らしい踊りでした。

 

最後が「一本刀土俵入」。この作品は昭和6年に初演された長谷川伸作の人情物で人気のある作品です。松本幸四郎さんの駒形茂兵衛と中村雀右衛門さんのお蔦とがお互いの身の上を語り合う場面では不覚にもほろりと涙が落ちてしまいました。

 

 

厳しい暑さが続く仲秋の一夜、歌舞伎の醍醐味を堪能したひと時でした。